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各個撃破
説明
各個撃破とは「寡をもって衆を破る」(少数の兵力で大軍に勝つ)にあらず。
各個撃破とはランチェスターの言う「弱者の戦略」(一騎打ちの戦略)。
別の見方をすれば、「兵力の集中」とも言い代えられる。
百の敵を十の兵力で攻めるのではなく「十をもって一を攻める」(孫子)
戦いの基本。
直接戦闘している兵力(または戦力)は味方が勝っている(敵に遊兵を作らせる)状態にして敵を個別(各個)に撃破して行くこと。
WSG2においては、複数の艦隊に包囲されないように移動して1艦隊毎に撃破したり、増援の発生条件を満足させないように行動して増援が出てこないうちに初期配備の敵艦隊を先に殲滅すること。
例えば、味方と敵の兵力比が1対2(5対10、戦力比1対4)で敵軍が3隊に分かれている場合に1隊づつ戦うとすれば、第1戦が5対3(戦力比25対9=ほぼ3対1)の圧倒的優位で戦え、第2戦が4対3(戦力比16対9=ほぼ2対1)、第3戦が3対3(戦力比1対1)になるが、敵の士気が連敗によって低下しているのに対し、味方は連勝で士気が上がっているために対等以上に戦える。(本来であれば補給休養の面で不利だが、士気がそれを補っているとして同等または不要ないし無視した場合。戦闘結果の数値はアバウトなのでよろしく。)
実際には、敵も兵力は集中した方が有利であることは知っているので、理屈通りには行かない。ただ、兵力が対等である場合においても、この事を念頭に置いて少しでも味方が有利になるように戦うことが肝要。
それ故、歴史上の数々の名将達も何らかの手段によって敵を分散させ個別に撃破(各個撃破)しようと知恵を絞った。
実戦的には、敵に戦闘に参加していない兵力「遊兵」が発生するように行動し、 敵兵力の均等・分散・分断化を図ったり、行軍中あるいは陣形が縦ないし横列状態における弱点を突いたり、指揮統制を取れなくして兵力の有効利用を阻害したり、移動(兵力の集中)を阻害するよう仕向け、局所的に味方の兵力や火力が有利になるようにする。
必要条件としては、機動力、地形、陣形、練度、指揮通信機能と色々ある。
事例としては斜線陣や機動戦(電撃戦)、奇襲(桶狭間の戦いなど)、T字戦法など。地形(隘路)を利用したものとしては、映画『300<スリーハンドレッド>』の元ネタになったテルモピュライの戦いなどがある。
戦国時代などの城の構造を見ていると、敵が兵力を集中できない(分断・分散する)ような構造にし、逆に防御側は火力を集中(十字砲火)できるようして、少ない兵力でも堅守できるようにさまざまな工夫がなされている。
各個撃破とはランチェスターの言う「弱者の戦略」(一騎打ちの戦略)。
別の見方をすれば、「兵力の集中」とも言い代えられる。
百の敵を十の兵力で攻めるのではなく「十をもって一を攻める」(孫子)
戦いの基本。
直接戦闘している兵力(または戦力)は味方が勝っている(敵に遊兵を作らせる)状態にして敵を個別(各個)に撃破して行くこと。
WSG2においては、複数の艦隊に包囲されないように移動して1艦隊毎に撃破したり、増援の発生条件を満足させないように行動して増援が出てこないうちに初期配備の敵艦隊を先に殲滅すること。
ランチェスター(Lanchester's laws)の法則
ランチェスターの理論に従えば、戦力は「武器の性能」×「兵の数」(第1法則)またはそれに戦闘の機会と情報を加えた「武器の性能」×「兵の数2」(第2法則)なので、第2法則の場合は、兵力比が3対5は、戦力比9対25とほぼ3倍になる。(武器の性能が同じと仮定。戦闘結果は x2-y2=z、√z=戦闘結果 で求められる。事例の場合なら、32-52)=16、√16=4、 戦闘結果は 0(全滅)対4 となる。)例えば、味方と敵の兵力比が1対2(5対10、戦力比1対4)で敵軍が3隊に分かれている場合に1隊づつ戦うとすれば、第1戦が5対3(戦力比25対9=ほぼ3対1)の圧倒的優位で戦え、第2戦が4対3(戦力比16対9=ほぼ2対1)、第3戦が3対3(戦力比1対1)になるが、敵の士気が連敗によって低下しているのに対し、味方は連勝で士気が上がっているために対等以上に戦える。(本来であれば補給休養の面で不利だが、士気がそれを補っているとして同等または不要ないし無視した場合。戦闘結果の数値はアバウトなのでよろしく。)
実際には、敵も兵力は集中した方が有利であることは知っているので、理屈通りには行かない。ただ、兵力が対等である場合においても、この事を念頭に置いて少しでも味方が有利になるように戦うことが肝要。
それ故、歴史上の数々の名将達も何らかの手段によって敵を分散させ個別に撃破(各個撃破)しようと知恵を絞った。
実戦的には、敵に戦闘に参加していない兵力「遊兵」が発生するように行動し、 敵兵力の均等・分散・分断化を図ったり、行軍中あるいは陣形が縦ないし横列状態における弱点を突いたり、指揮統制を取れなくして兵力の有効利用を阻害したり、移動(兵力の集中)を阻害するよう仕向け、局所的に味方の兵力や火力が有利になるようにする。
必要条件としては、機動力、地形、陣形、練度、指揮通信機能と色々ある。
事例としては斜線陣や機動戦(電撃戦)、奇襲(桶狭間の戦いなど)、T字戦法など。地形(隘路)を利用したものとしては、映画『300<スリーハンドレッド>』の元ネタになったテルモピュライの戦いなどがある。
戦国時代などの城の構造を見ていると、敵が兵力を集中できない(分断・分散する)ような構造にし、逆に防御側は火力を集中(十字砲火)できるようして、少ない兵力でも堅守できるようにさまざまな工夫がなされている。
- ウォーシップガンナー2での各個撃破
- 敵艦隊が横一列に並んでいる場合
敵軍(赤い四角■)の射程(ピンクの丸○)
自軍(青い四角■)の射程は敵軍ユニットより小さい場合。 - NG
そのまま直進すると敵の十字砲火を浴びて大ダメージを喰らう。
- Good
回り込むことによって3対1ではなく1対1の状態にもちこむ。
攻撃対象以外の射程に入っていないのでダメージは最小限で抑えられる。
ゲーム(WSG2)上であれば、ダメージが多い場合はいったん退避して修理を行い、再度攻撃を加える。
(ちょっと違うがいわゆる一撃離脱/Hit and away[Dive and Zoom])
- 敵艦隊が横一列に並んでいる場合
- 斜線陣
敵が均等または中央に主力を置くのに対し、左翼または右翼に主力を配置し、先行して交戦。中央が交戦状態あるいは敗北する前に、敵の右翼ないし左翼を撃破して、敵中央の側面を突く(片翼包囲)。
または、斜線陣につられて陣形を乱したところを突く。
代表例:エパミノンダスの斜線陣(テーベ[ボイオティア軍] vs スパルタ[ペロポネソス軍])
■敵軍 ●自軍 敵右翼を撃破して中央の側面を突く
■■■ ●● ■■■ ●●
■■■ ●● ■■■ ●●
■■■ ●● ■■■ ●●
□□□ ○○ □□□○○
□□□ ○○ □□□○○
□□□ ○○ □□□○○
↑
■■■ ●●●●● ■●● ●●●
■■■←●●●●● ■●● ●●●
■■■ ●●●●● ■●●
■敵軍 ●自軍
敵左翼が味方右翼を撃破しようと突出
陣形が乱れたところを突く。
■■■■ ●● ■■■■●●
■■■■−−−→ ●● ■■■■●●
■■■■ ●● ■■■■●●
◎◎◎←−+
□□□ ○○◎ □□□○○|
□□□ ○○◎ □□□○○|
□□□ ○○◎ □□□○○|
■■■ ●●● ■■■●●●
■■■ ●●● ■■■●●●
■■■ ●●● ■■■●●●
- 斜行戦術
行軍縦隊から斜めに行軍し、敵側面に回り込んで横隊へ隊形を変えて攻撃。
局地的な戦力優勢の状況を作り出し、 敵の配置転換が終わる前に敵を撃破する。
敵の意表を突くこと(奇襲)と兵の統制(練度)機動の優位によってなせる技。
軍隊に入ったら「右向け右、左向け左と行進の練習ばかり」と言う愚痴を聞くが、それなりに必然性のある事だったりするのだ。
代表例:七年戦争「ロイテン会戦」(プロイセン vs オーストリア)
白=自軍、黒=敵軍
1)行軍縦列で進軍。
■■
■■
■■
■■ ←◇□□□□
2)斜行&偽装攻撃
↖
■■ □
■■ □
■■ □
■■←◇ □
3)敵側面に回り込んで攻撃
□□□□
■■ ◇
■■
■■
■■
この形って何かの文字に似てなイカ?
- T字戦法
丁字またはイの字とも
縦列で進んでくる敵に対し、横列で迎え撃つ戦法。敵の後方部隊は、前方部隊が邪魔だったり射程外だったりして戦闘に参加できないのに対し、味方は全力で敵の先頭を攻撃できる。
しかし、これを艦隊戦で行うには艦隊統制及び射撃統制が取れることなどが必要なため、着想は容易だが実行は難しく、リッサ海戦のように逆襲される場合がある。
日本海海戦においては、「ウラジオストックに逃げ込まれないようにする」が第一義で、それ故に取られた戦法。海戦に勝っても逃げ込まれたら戦略的には負け*なのだ。
* 日本と大陸間の補給線を脅かされるため。
当時は、1日の戦闘で砲弾生産量の1ヶ月分以上を消費しており、
1904年9月には備蓄砲弾も尽きてしまって、 少ない補給を何とかやりくりしてしのいでる状況であった。
その上、通商破壊戦で補給が滞るようになれば、 戦いたくても戦えない状態に陥る可能性が高い。
T字戦の基本形。 敵も不利にならないように機動する。
戦闘する気が無い場合は事例の逆へ舵を取って離脱を試みる。優速であれば反航戦からでも持ち込める。 練度や機動力・火力で劣ると逆に中央突破されることもある。 - テルモピュライの戦い
「テルモピレーの戦い」とも言う。
ギリシア軍とペルシャ軍との戦い。兵力的に劣勢なギリシャ軍は狭い街道(隘路)でペルシャ軍を迎え撃つことでペルシャ軍の進撃を止めた。
※ のちにペルシア軍は迂回路を突破。このことを知ったギリシャ軍の大半は撤退。少数の兵(スパルタ軍など)が残って全滅する。 - 包囲戦/鉄床戦術
これも各個撃破の一つの形かもしれない。
事例の場合だと、兵力は青軍が劣る(赤軍25ユニット:青軍20ユニット)が、包囲することで直接戦闘に参加できるのは赤軍16ユニット・青軍20ユニットと逆転し、赤軍は9ユニットも遊兵を作っている。
それをうまくやったのがアレキサンダー大王やハンニバル(カルタゴ)。
鉄床戦術(軍を二つの部隊に分け、一方が敵をひきつけているうちにもう一方が背後や側面に回りこみ本隊を包囲、挟撃する戦術)を使って敵を撃破した。
※ アレキサンダー大王は、斜線陣などの陣形を取り、それに対応しようとした敵軍の隊列の乱れ(隊列と隊列のすき間や側面)に騎兵/軽装歩兵を投入して敵右翼(または左翼)を分断、自軍左翼(または右翼)部隊と連係して→半包囲→撃破など。
カンナエの戦い(カルタゴ[ハンニバル]軍 vs ローマ軍)
歩兵 =○●
精鋭歩兵=◎
騎兵 =□■
1)ハンニバル軍(白)は騎兵で勝っていたが
歩兵&総兵力で劣る。
ハンニバル軍=歩兵4万、騎兵1万
ローマ軍 =歩兵6万、騎兵6千
歩兵を弓状に配置。
自軍に有利な部分では積極的に攻勢に出て
騎兵と歩兵が連係しない内に各個撃破を狙う。
■■ □□□
■■ □□□
●●●●●● ○○ ◎
●●●●●● ○○○ ◎
●●●●●● ○○○ ◎
●●●●●● ○○○ ◎
●●●●●● ○○○ ◎
●●●●●● ○○ ◎
■■ □□□
■■ □□□
2)騎兵は敵騎兵を撃破。
味方歩兵は戦いつつ後退して敵を誘い込み、
優勢な敵歩兵は中央を食い破ろうと前進、
精鋭部隊が左右から回り込む。
■□□□
■□□□ ◎
◎
●●●●○○◎
●●●●●●○○
●●●●●●●○○
●●●●●●●○○
●●●●●●○○
●●●●○○◎
◎
■□□□ ◎
■□□□
3)騎兵が後背に回り込んで包囲完成。
□◎◎◎
□●●●●○
□●●●●●●○
□●●●●●●●○
□●●●●●●●○
□●●●●●●○
□●●●●○
□◎◎◎
敵軍の歩兵と騎兵が連係できないようにしつつ、
自軍は歩兵と騎兵が連係して敵を包囲殲滅。
- ファルサルスの戦い(ローマ内戦)
カエサル(シーザー)とポンペイウスとの戦い。
兵力はポンペイウス軍がカエサル軍の2倍以上で特に騎兵の戦力比は4倍〜7倍と圧倒的に有利だった。
戦闘開始後、ポンペイウス軍は兵力や兵站の優位を生かしてゆっくりと圧倒していく。カエサル軍は逆に積極的に攻勢をしかける。
(1)だが、圧倒的戦力差からカエサル軍騎兵部隊は後退をはじめ、ポンペイウス軍騎兵部隊は後退するカエサル軍騎兵部隊を追撃する。
(2)しかしこれは罠で、はじめから騎兵戦力に圧倒的差があることから、敵騎兵部隊を自軍歩兵部隊の攻撃ポイントへ誘い込む行動だった。
(3)敵の機動戦力を撃破したカエサル軍は敵軍の側面を攻撃、後列にいた予備部隊も前面に展開して圧力を加えたため、半包囲状態に陥ったポンペイウス軍は大損害を出して敗退する。
第2次世界大戦における独逸軍も、物量に勝るソ連軍戦車部隊を対戦車砲陣地に引き込んで撃破する戦法をよく用いた。
- 電撃戦
機動兵力を集中運用して戦線の切れ目や弱いところを突破させ、 強力な敵(防御拠点など)との戦闘を可能な限り回避し、 後方部隊や兵站、補給線や指揮通信機能などを破壊・分断することによって混乱させ、敵が兵力を有効に利用できなくする(遊兵化)。これにより小規模の軍で大規模な敵軍を撃破することも可能。単純化した説明図。
▲=自軍機甲部隊 ■=友軍防御陣地 HQ=敵軍司令部 ■=敵軍防御陣地
- 桶狭間の戦い
織田信長と今川義元の戦い。
織田軍の総兵力は今川軍の約1/10だったが、今川軍が分散していたために今川本隊の兵力は約5,000だった。 これに対し織田軍の精鋭約2,000が突撃して今川義元を討ち取った。
これにより指揮系統が乱れ混乱した今川軍は戦意を喪失して退却する。
今川本隊は、戦闘態勢ではなかった(行軍中または休息中だった)ため混乱して有効な防御や反撃ができず、それ故に兵力的に勝っていたのにもかかわらず敗北したとも言われている。
尚、桶狭間の戦いは狙って行った奇襲ではなく、偶然に発生した遭遇戦であるとの見解もある。
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